【ブレーカーが落ちる原因と対策】頻繁に落ちる場合の対処法
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「エアコンと電子レンジを同時に使ったらブレーカーが落ちた」「最近ブレーカーが頻繁に落ちて困っている」という経験はありませんか?ブレーカーが落ちる原因はブレーカーの種類によって異なり、対処法も変わります。特に漏電ブレーカーが落ちた場合は、感電や火災のリスクがあるため注意が必要です。この記事では、ブレーカーの種類ごとの原因と対策を分かりやすく解説します。
この記事の結論
- ブレーカーにはアンペア・安全・漏電の3種類があり、原因が異なる
- アンペアブレーカーが落ちるのは電気の同時使用量が契約を超えた場合
- 頻繁に落ちる場合は契約アンペア数の変更を検討
- 漏電ブレーカーが落ちたら漏電箇所を特定し業者に修理を依頼
- アンペア変更は電力会社に連絡するだけで原則無料
ブレーカーの3つの種類と役割
家庭の分電盤には、主に3種類のブレーカーが設置されています。それぞれ役割が異なるため、どのブレーカーが落ちたかによって原因と対処法が変わります。
| 種類 | 別名 | 役割 | 設置場所 |
|---|---|---|---|
| アンペアブレーカー | 契約ブレーカー、サービスブレーカー | 家全体の使用電流が契約アンペアを超えた時に遮断 | 分電盤の左側(一番大きいブレーカー) |
| 安全ブレーカー | 配線用遮断器、子ブレーカー | 各回路(部屋ごと等)の電流が20Aを超えた時に遮断 | 分電盤の右側(複数個並んでいる) |
| 漏電ブレーカー | 漏電遮断器 | 漏電(電気が漏れている状態)を検知した時に遮断 | 分電盤の中央付近 |
分電盤の場所:分電盤は通常、玄関付近・洗面所・キッチン近くの壁の上部に設置されています。引越し直後は分電盤の場所を確認しておきましょう。なお、関西電力・中国電力・四国電力エリアではアンペアブレーカーがない場合があります(最低料金制のため)。
アンペアブレーカーが落ちる原因と対策
アンペアブレーカーは、家全体で同時に使う電気(アンペア数)が契約アンペアを超えた時に落ちます。最も頻繁に経験するブレーカートラブルです。
主な原因
- 消費電力の大きい家電を同時に複数使用した
- 契約アンペア数に対して使用する家電が多すぎる
- 新しい家電を追加して同時使用のアンペアが増えた
よくある組み合わせ(落ちやすいパターン)
| 同時使用の例 | 合計アンペア数 | 落ちる契約 |
|---|---|---|
| エアコン + 電子レンジ + ドライヤー | 約30〜35A | 30A以下で落ちる |
| エアコン + IHクッキングヒーター | 約25〜40A | 30A以下で落ちやすい |
| エアコン + 電子レンジ + 炊飯器 | 約28〜35A | 30A以下で落ちる |
| エアコン + 電気ケトル + ドライヤー | 約28〜33A | 30A以下で落ちる |
対策
- 消費電力の大きい家電の同時使用を避ける(時間をずらす)
- 頻繁に落ちる場合は契約アンペア数を上げる
- 使っていない家電の電源をOFFにしてから大型家電を使う
安全ブレーカーが落ちる原因と対策
安全ブレーカー(子ブレーカー)は、特定の回路(部屋・エリア)で使用電流が20Aを超えた時に落ちます。家全体ではなく、一部の部屋だけ電気が消えるのが特徴です。
主な原因
- 一つのコンセントや回路に消費電力の大きい家電を集中させている
- 延長コードやタコ足配線で容量オーバーになっている
- 該当回路で短絡(ショート)が起きている
対策
- 消費電力の大きい家電を別の回路のコンセントに分散させる
- タコ足配線を解消する
- 1つのコンセントに接続する家電の合計消費電力を1,500W以内に抑える
注意:安全ブレーカーを上げてもすぐに落ちる場合は、家電の故障やコードの損傷による短絡(ショート)の可能性があります。無理にブレーカーを上げ続けると発火の危険があるため、電気工事業者に点検を依頼してください。
漏電ブレーカーが落ちる原因と対策
漏電ブレーカーは、電気が本来の回路から漏れ出ている(漏電)状態を検知した時に落ちます。3種類のブレーカーの中で最も注意が必要です。
漏電が起きる主な原因
- 電気コードの損傷:コードが折れ曲がったり、被覆が傷ついている
- 家電の故障:古い家電の内部で絶縁が劣化
- 水濡れ:コンセント周りや家電が水に濡れた
- 結露:湿気の多い場所でコンセントや配線に結露が発生
- 配線の老朽化:築年数の古い建物で配線の絶縁が劣化
- 害虫・ネズミ:配線をかじって被覆が破損
漏電は危険です:漏電は感電事故や火災の原因になります。漏電ブレーカーが落ちた場合は、必ず漏電箇所を特定し、修理が完了するまでその回路は使用しないでください。
ブレーカーが落ちた時の復旧手順
ブレーカーが落ちた時は、種類に応じて以下の手順で復旧します。
アンペアブレーカー・安全ブレーカーの場合
復旧手順
- 使用中の家電のスイッチをいくつかOFFにする(電子レンジ・ドライヤー等の大型家電を優先)
- 分電盤のブレーカーを上げる(ONにする)
- 電気が復旧したことを確認
- 同時使用する家電を減らして再びブレーカーが落ちないようにする
漏電ブレーカーの場合
復旧手順(漏電箇所の特定も兼ねる)
- 安全ブレーカー(子ブレーカー)をすべてOFFにする
- 漏電ブレーカーをONにする
- 安全ブレーカーを1つずつONにしていく
- 特定の安全ブレーカーをONにした時に漏電ブレーカーが再び落ちたら、その回路に漏電がある
- 漏電のある回路はOFFのまま、それ以外の回路をONにして電気を復旧
- 電気工事業者に修理を依頼
漏電箇所の特定方法
漏電ブレーカーが落ちた場合、上記の手順でどの回路(部屋)に漏電があるか特定できます。さらに原因を絞り込むには、以下を確認してください。
- 漏電している回路に接続されている家電のコンセントを1つずつ抜いて確認
- 特定の家電のコンセントを抜いた時にブレーカーが落ちなくなれば、その家電が原因
- すべての家電を抜いてもブレーカーが落ちる場合は、壁の中の配線の問題の可能性
電気工事業者の費用目安:漏電の調査・修理費用は一般的に1万円〜3万円程度です。ただし配線の張り替えが必要な場合はさらに費用がかかることがあります。火災保険で漏電修理がカバーされるケースもあるため、保険内容も確認してみてください。
アンペア数の変更方法
アンペアブレーカーが頻繁に落ちる場合は、契約アンペア数を上げることで解決できます。
アンペア数と基本料金の目安
| 契約アンペア | 基本料金の目安(月額) | 向いている世帯 |
|---|---|---|
| 20A | 約570円 | 一人暮らし(外出が多い) |
| 30A | 約860円 | 一人暮らし〜二人暮らし |
| 40A | 約1,140円 | 二人暮らし〜ファミリー |
| 50A | 約1,430円 | ファミリー(家電が多い) |
| 60A | 約1,720円 | 大家族・オール電化 |
※基本料金は東京電力エリアの従量電灯Bの目安です。電力会社やプランにより異なります。
変更手続きの流れ
アンペア変更の手順
- 電力会社に連絡:電話またはWebで「アンペア数の変更」を申込む
- 工事日の調整:電力会社から連絡があり、工事日を決定
- ブレーカー交換工事:作業員が訪問し、ブレーカーを交換(30分〜1時間程度)
- 変更完了:工事当日から新しいアンペア数が適用
費用・注意点:アンペア変更の工事費は原則無料です。ただし、建物の配線状況によっては追加工事が必要な場合があります。また、一度変更すると1年間は再変更できない電力会社もあるため、変更前に必要なアンペア数を慎重に検討しましょう。
家電の消費電力とアンペアの目安
契約アンペア数を決める際は、同時に使う家電のアンペア数の合計を確認しましょう。100V÷消費電力(W)でアンペア数の目安が分かります。
| 家電 | 消費電力 | アンペア数の目安 |
|---|---|---|
| エアコン(暖房) | 600〜2,000W | 6〜20A |
| 電子レンジ | 1,000〜1,500W | 10〜15A |
| ドライヤー | 1,000〜1,200W | 10〜12A |
| IHクッキングヒーター | 1,400〜3,000W | 14〜30A |
| 電気ケトル | 1,200〜1,300W | 12〜13A |
| 炊飯器 | 700〜1,300W | 7〜13A |
| 冷蔵庫 | 100〜300W | 1〜3A |
| 照明(LED) | 5〜20W | 0.1〜0.2A |
| テレビ | 50〜200W | 0.5〜2A |
漏電の危険性と注意点
漏電は単なる電気代の無駄遣いにとどまらず、重大な事故につながる可能性があります。
漏電による危険
- 感電事故:漏電している家電や配線に触れると感電する危険性
- 火災:漏電箇所から発熱し、周囲の可燃物に引火する可能性
- 電気代の増加:漏電した分の電気も使用量としてカウントされる
漏電を予防するポイント
- コンセント周りのホコリを定期的に掃除する(トラッキング火災の予防)
- 電気コードを折り曲げたり踏んだりしない
- 水回りの家電はアース線を接続する
- 古い家電は定期的に買い替えを検討する
- 築年数の古い建物では定期的な配線点検を行う
電気が突然止まった場合の対応については電気が止まる原因と対処法もあわせてご確認ください。
よくある質問
Q: ブレーカーが頻繁に落ちるのはなぜ?
A: 主な原因は契約アンペア数に対して同時使用する電気が多すぎることです。エアコン・電子レンジ・ドライヤーなどの大型家電の同時使用を避けるか、契約アンペア数を上げることで解決できます。
Q: 漏電ブレーカーが落ちたらどうすればいい?
A: 安全ブレーカーをすべてOFFにし、漏電ブレーカーをONにしてから、安全ブレーカーを1つずつONにして漏電箇所を特定します。漏電回路はOFFのまま、電気工事業者に修理を依頼してください。
Q: アンペア数を変更するにはどうすればいい?
A: 電力会社に電話またはWebで申込むだけです。工事費は原則無料で、作業は30分〜1時間程度で完了します。各電力会社の窓口は電力会社一覧で確認できます。
Q: ブレーカーの種類と役割の違いは?
A: アンペアブレーカーは家全体の使用量オーバー時、安全ブレーカーは特定の回路の使用量オーバー時、漏電ブレーカーは漏電検知時にそれぞれ落ちます。
Q: ブレーカーが落ちた時の復旧手順は?
A: 使用中の大型家電をいくつかOFFにしてからブレーカーを上げてください。漏電ブレーカーの場合は安全ブレーカーを全てOFFにしてから1つずつONにして漏電箇所を特定する必要があります。
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